「夏は車に乗り込む瞬間が1番暑くてしんどい…」「クーラーが効くまでが熱いんだよなぁ…」なんて嘆きが聞こえてくる日本の夏。
そうは言っても通勤・通学・送迎・買い出しと車を使う用事に追われて、今日もドライバーたちは汗を流していることだろう(物理的に)。
そんな熱い車移動の時間をマシにしてくれるアイテムが「車のシートクーラー(ベンチレーション)」だ。近年は純正装備にも採用されることがあるぐらい広まってきており需要が絶賛拡大中である。
需要が拡大すると古い車でも取り付けできるようにとアフターパーツがそこらで買えるようになった。筆者も昨年から導入し始めており、ちょうどこの記事を書いているまさに今日、物置から引っ張り出して取り付けたところだ(本日の最高気温35℃)。

「どんなタイプを取り付けて」「取り付け方はどうなのか」「使い勝手は良かったのか」を紹介していく。熱い夏を快適に乗り切るための参考としていただければ幸いだ。
車のシートクーラー|シートクーラーはどんな仕組み?
元の名は”シートベンチレーション”というもの。「換気」や「通風」を意味する言葉であり、”シートクーラー”という言葉はおそらく日本の造語。クーラーって言った方が消費者に伝わりやすいのは間違いない。
もともとスウェーデンのSAABというメーカーが本革シートの蒸れ解消のために穴の開いたパンチングレザーに空気を送り込んだ機構(シートベンチレーション)を搭載したのが由来(1997年頃)となっている。

ただし今日日のシートクーラーは”クーラー”と言ってはいるが、実際には冷風を出すシステムなわけではなくて「背中やお尻に空気を送り込んで風通しを良くし、蒸れを解消しよう」という目的で作られているのがほとんど。
まぁ車のエアコンを併用して、冷えた空気が出せるならファンで吸い込んだ”冷たい空気を背中・お尻に流れていく”が可能になるのであながち間違ってはいないのかもしれないが。

後付けタイプは写真のように座面側に電動のファンがついているのがスタンダードだ。
車のシートクーラー|純正品と後付け品
そんなひと昔前からあるシートクーラーだが、日本車に純正採用されて大衆車に広まってきたのはここ数年のこと。
1999年以降のセンチュリー、30セルシオ、レクサスなど高級車には早いタイミングから採用されていたが、一般的な大衆車なら2012年式カローラの上位グレードあたりぐらいからメーカーオプションに設定が出始めたぐらいで、純正採用された車に乗っている一般大衆ユーザーはまだ少ないと言える。
だがここ数年で猛暑が続き、需要の高まりからAmazonや楽天あたりで後付けのシートクーラー(ベンチレーション)が販売されるようになり、SNSなんかの影響で一般ユーザーにも一気に広まってきた印象だ。
車のシートクーラー|試しに購入。おすすめできるか
というわけで筆者のCL7アコードユーロRも当然のことながらシートクーラーの純正採用はされておらず、後付けのもの(楽天市場で3,680円)を購入し取り付けることにしたのだ。
結論、もっと早くに取り付ければよかった、と後悔している。
夏の運転がめちゃくちゃ快適。
今までは会社までの通勤15分ほどでも背中が汗ばみ、Yシャツがベチョベチョだったのが、これを使うと背中もお尻もカラカラでさっぱり出社できるレベルだ。


車のDIYを好む筆者は「純正ライク」をポリシーとしていて、シガーソケット端子からコードがむき出しの後付け感丸出しになるこの見た目は正直嫌だった。
だがそんな気持ちを上書きするほど、このシートクーラーは快適性のメリットの方が大きすぎる。
車内が熱い7月~9月はずっと取り付けたままでいたし、10月上旬ぐらいまでは長距離ドライブでも背中の蒸れ対策で有効だった。例え1ヵ月だけしか使わなかったとしても買っておいて損はないと断言できる。
車のシートクーラー|後付けのDIY手順
さてここからは取り付け手順の説明をしていく。
ただ説明といってもシートの上に本体を載せてシガーソケットから電源を取るだけなので難しいことはない。
だが車それぞれのシートやレイアウトの面で取り付けに懸念がある人もいるだろうから、ここからの手順・画像を見て購入の可否を判断をしていって欲しい。
シートクーラーを載せてゴムバンドをヘッドレストに取り付ける

シートクーラー本体上部はゴムバンドでヘッドレストに取り付ける形だ。

結構伸びるゴムバンドなので、ヘッドレストは取り外さなくてもいける。
レカロシートでもこの通り。セミバケでもフルバケでもどちらでもいけそうだ。

ベルトも黒で目立たない(DIYでつけたRECAROヘッドパッドのベルトの方がよっぽど目立つ汗)。
腰部分をバックル付きのベルトで固定する

腰部分はバックル付きのベルトを左右からシートの裏側に回してパチッと止めるだけ。



シートのリクライニングをしたときにベルトを挟み込まない位置にした方がが安心。

となるとベルトが後部座席からは見える位置だが、ほとんど気にならないレベル。

脚側のベルトをフックで取り付ける

脚側はゴムバンド+フックで固定する形なので、びよーんとバンドを引っ張ってシートの裏側(シートのフレーム)に引っ掛けるだけだ。

この座面前側のフック固定が2ヵ所ある。
端子をシガーソケットに差し込む
コードの先の端子を車のシガーソケットに差し込むだけだ。

ファンのスイッチをオフにしていても赤いLEDが点灯しているので、夜間の眩しさが気になる人は見えにくい向きにして差し込むようにしよう。
配線とスイッチの処理をする
シガーソケット端子からオンオフスイッチまでのコード長さが60㎝、スイッチからシートクーラー本体までのコード長さが54㎝ある。

コードは運転操作の邪魔にならない位置、スイッチは操作がしやすい位置にセット。
必要であれば配線留め金具(ケーブルクリップ)などでケーブルを固定しよう。

筆者は取り外しやすさを優先したので、シートすき間クッション(セリア)とシート本体の間にスイッチを挟み込んで固定した。
取り付けは以上。シートをスライドしない限りはスイッチが動いてしまうこともなく数ヶ月使って問題はなかった。

車のシートクーラー|後付けの使用感
ここからは色々なシーンで使ってみた筆者の使用感をレビューしていく。
夏場はエアコン併用がマスト
真夏の暑さ(外気温30℃以上)のなかでは車のエアコンとの併用がマストだと思う。
エアコン無しでシートクーラーのみオンの状態でもまったく無意味とは思わなかったが、明らかに効果は下がる。
外気温が30℃ぐらいの日に、風量を大にして使ってシャツがギリギリ汗ばまない、といった感じ。
熱くなってしまった車内の空気をいくら背中に送り込んだところで蒸れ解消効果は弱い。大人しくエアコンで車内の温度を下げて、冷たい空気を背中に送りこもう。
秋でもロングドライブに使うと快適
10月上旬に片道250㎞ほどの長距離移動をした際のことだ。
移動中は日中でエアコン無しでも運転できる気温だったが、SAに寄った際に背中が汗ばんでいてインナーが湿っていることに気づいた。そこからエアコンはつけずにシートクーラーのみをオンにして目的地に向かったのだが、着いたころには湿ったインナーが乾いていたのだ。それぐらいの効果はあったので肌寒くなるまでは取り付けっ放しでもいいように思う。
車内の温度が熱すぎるかどうかは関係なく、長時間シートと接していれば体温で蒸れるのは自然な話。その蒸れを取り除いてくれるのはありがたい限り。
風量大の作動音はかなり大き目
筆者の購入したシートクーラーは風量をオフ→小→大と切り替えができるタイプ。
さすがに大にすると「ブオォォォォ!!」という音が車内に響き渡り、シートクーラー単独の騒音はかなりあると思ってもらっていい。
と言っても車のエアコンの風量が大きいときはそちらの音と同じぐらいのノイズ感であり、冷やし始めには気にならない、といったレベル。
問題はドライバー以外の同乗者。
同乗者からすれば「自分は涼しくなってないのにうるさい」存在となるので不評も理解はできる。
シガーソケット電源を増設すれば各シートに取り付けもできるので、増設ソケットで2つシートクーラーを導入することも可能だ。予算に余裕があれば試してみてもいいところ。
着座位置が高くなる
シートクーラーのぶ厚さ分、目の高さが変わる。
運転席から見える景色でも些細な違和感を覚えたが、最も違いを感じたのはルームミラーから見える後方視界。
ぜんぜん見えない角度になっていてミラーの角度調整は必須なほど。
これはシンプルに構造上の問題で、シートクーラーの中は風を通すために人間が座ってもつぶれない立体メッシュの空洞にしてある。つまり空洞の高さ分だけ視座が高くなるわけだ。
筆者はローポジションシートレールを導入しているので、少し高くなってもトントンにだったが、フルバケでBRZ乗りの同僚は「この高さ…気に入らない」とボヤいていた。
SUVなど元々アイポイントが高い車なら問題にもならないだろうけど、ドライビングポジションが低い車に乗っている人は気になるところかも。
車のシートクーラー|悩むなら買った方がいい
日本の夏は暑い。暑すぎる。
着座位置(視座の高さ)、後付け感、シガーソケット端子とコードの収まりなどデメリットもあるが、殺人的な暑さを前にしたらそんなデメリットは屁でもない。充分に割り切れるレベルだ。

悩むなら買おうシートクーラー。そして背中とお尻のベチョベチョとオサラバしよう。
最後までご覧いただきありがとうございます。車のDIY記事を多数あげていますのでよければ合わせてご覧ください。



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