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車のセルモーター交換|費用を抑えるために自分でDIY

「車のエンジンをかけると『ギャンッ!!』と異音がする」

「バッテリーは古くないのにエンジンの掛かりが悪い」

どっちも起きてますってあなた。恐らくセルモーターの寿命が来たサインです。

この記事では筆者が「セルモーター」「オルタネーター」「ノックセンサー」をDIYで交換した経緯とかかった費用、それにどうすれば自分でできるのか?をまとめておいた。

これから次の車検あたりでセルモーター交換をおススメされている人、10万㎞近くになっているけどセルモーターを交換した覚えのない人はぜひ最後まで見ていって欲しい。

車のセルモーター交換|どんなタイミングで寿命や交換時期がくるのか

古いセルモーターとリビルト品

筆者のアコードユーロR_CL7型。走行距離9万㎞ぐらいのときの話。

  • エンジンのかかりが悪い
  • エンジンをかけると「ギャンッ!!」という大きな音が鳴る
  • バッテリーは交換して1ヵ月以内

「ギャンッ」の音が出始めたときにホンダディーラーで診断を依頼。開口一番「セルモーター交換した方がいいですよ。そして次いでにオルタネーターの交換もおすすめします、9万㎞越えですし」とのこと。

整備士さんの経験上「セルモーター、オルタネーターのどちらも7~10万Kmぐらいで交換作業することが多いですね」だそうだ。筆者のクルマも交換時期ということだ。

セルモーターは後回し、オルタネーター交換が急務

どっちが急務か訊ねたら「オルタネーターです。走行中に自走不可になります」だって。怖すぎる。

セルモーターは次の車検のときでもいいかも、というアドバイスのもと、まずはオルタネーターから交換することにした。

オルタネーターの部品代自体は23,000円ほどで、手持ちの工具(ソケットレンチ、メガネレンチ、ラチェット)に1部だけ工具をプラスしただけで作業ができたので総額30,000円もかかっていない。詳しくはこちらの記事でまとめてあるので合わせて見てほしい。

→オルタネーターをDIYで交換|アコードユーロR_CL7型の場合

セルモーターの異音は止まず…半年後に交換を決意

正直に言う。このセルモーターの異音とお付き合いしていくのは精神的に限界だった…。

エンジンをかけるたびに大きな音で「ギャンッ!!」と鳴るだけでも気分が悪いのに、混んでる駐車場とかで鳴ると周囲からめちゃくちゃ注目されるんだ。

街ゆく人をビクッ!と驚かすのが嫌ならあなたも早めに交換した方がいい。

ただねぇ…セルモーター交換に5万円超えるって言われちゃうんですよ、アコードユーロR。

ホンダのサービスマニュアルに基づくとインマニまで外すことになるので、大がかりになってしまうとのこと。

いつものようにみ〇カラなどの情報をあさると”インマニを外さずに自分でもいけそう”な範囲に思えたので、いつものようにDIYにチャレンジしてみたのだ。

車のセルモーター交換|費用を抑えるためにリビルト品が必須

セルモーター自体は新品ではなくもちろんリビルト品をチョイス。

リビルト品はAmazonでも楽天でも購入可能

オルタネーター交換でお世話になった安心と実績の「部品堂」さんで今回のセルモーターも注文。

セルモーター自体はAmazonで26,354円。楽天市場でも大体同じぐらいだった。

怪しい業者に注文するとすぐにセルモーターが死亡してしまう恐れがあるので、どこに注文するのかを慎重に選ばないといけない。アテがなければ筆者と同じ部品堂さんで注文をおススメする。

車のセルモーター交換|一緒に交換する部品がないかチェック

作業手順のところで紹介するが、今回一緒に「ノックセンサー」という部品を交換している。

というより交換しないつもりだったのに、作業中にノックセンサーも破損しているのに気づき急遽注文したんだ(幸いノックセンサーは翌日に届けてもらえた)。

セルモーター交換のために外さないといけないところが同じなので、ノックセンサーもぜひ一緒に交換することをおすすめする。

そんな視点で考えるならオルタネーター+セルモーター+ノックセンサーをまとめて作業するのが1番効率が良いんじゃないかと思う。

というより過去に戻れるなら自分は絶対に全部一緒にやる。絶対にだ。もうあんなしんどい作業はしたくないんだよ…。

車のセルモーター交換|自分でDIYする作業手順

はじめに注意点をひとつ。

取り外すパーツやボルトが非常に多くなるため、パーツを入れるもの、ボルト・ナットを入れる容器などは十分に用意した方がいい。作業中の写真を参考にしていただければ幸いだ。

バッテリーのマイナス端子を外す

セルモーターも常時電源が流れているので、バッテリーのマイナス端子を必ず外そう。

ラジエーターのリザーブタンクを外す

まずは左右にある10㎜のボルトを2ヵ所外す。

その後、タンクとラジエーターをつないでいるホースも外そう。

ここまで外したら上に持ち上げるだけでスポッとタンクごと取ることができる。

このときにタンクはバケツに入れておくと倒れて冷却水がこぼれないので便利。

後から判明したんだけど、ホースをつないでたラジエーター側からポトポトと冷却水が漏れだしていた。漏れないように栓をして作業してたが、そもそもラジエーターキャップをつけながら作業した方が良かったんだろうか…。

ラジエーターファンを運転席側だけ外す

オルタネーターの近くにあるカプラーを2ヵ所外す。ラジオペンチやカプラープライヤーの使用をおすすめ。

ラジエターファンのカプラーその1
ラジエターファンのカプラーその2

続いてラジエーターファン上部にある10㎜ボルトを2ヵ所外そう。

そうすればあとはラジエーターファンを上に引き抜くだけだ。

これでセルモーター自体に手が届くようになる。

インマニカバーを外す

「i-VTEC DOHC」と書いてあるカバーの左右の2個所のナットを外す。小さなナットなので落っことさないように要注意。

そのあとはカバーを持って上に引き抜くんだが、⇩画像カバーの真ん中あたりにも裏側から差し込んであるだけのボルトがあるので、真上に引き抜く感じでカバーを外そう。

とても簡単な作業だし、インマニカバーを外せばセルモーターの付近が明るくなってとても作業がしやすくなる。

光が差し込んでる様子。赤丸の4か所はこの後外す端子やカプラー等。

セルモーターの端子を2つ外す

セルモーターの端子は2ヵ所外すところがある。

手前の端子はゴムの防水カバーをずらして引き抜くだけで外れる。

手前の端子はカバーをずらして引き抜くだけ

奥の端子もまずゴムの防水カバーをずらすと12㎜のナットが見える。

奥のの端子はナット留め。

これまたエンジンルーム内でナットを落とすと探すのがしんどいので慎重に外そう。

コルゲートチューブをステーから外す

セルモーターの端子に繋がっているケーブルはコルゲートチューブにまとめられている。

このチューブがセルモーター側のステーに止まっているので外しておこう。

ちなみにこのセルモーター側のステーは、リビルト品のセルモーターに付け替えて再利用しないといけないので注意。

※ノックセンサーのカプラーを外す

もしノックセンサーを交換しないで作業を進めるなら、カプラーを外す。

カプラーだけ外した状態。緑色のパーツがノックセンサー

カプラーをつけたままでも作業できるが、筆者はセルモーターのボルト外しに苦戦しているときにチューブにぐりぐりと負荷をかけてしまい、ノックセンサーが根元の樹脂のところからポッキリ逝ってしまった。

ノックセンサーの樹脂部分が割れやすいそう
根元の樹脂が割れてノックセンサーのボルト部だけが残された状態

作業中にノックセンサーを注文して翌日届いたが、ノックセンサーの脱着には24㎜のディープソケットが必要で、泣く泣くホームセンターで追加で購入するはめに…。

というか新車から1度もセルモーター変えていないなら、きっとノックセンサーも変えていないので、この機会に一緒に交換するのが(同上)。

セルモーター本体のボルトを外す

この作業が恐らく1番の難関。

奥の14㎜のボルトと、手前の17㎜のボルトの2ヵ所を外すんだけど、めちゃくちゃスペースが狭い。

見えにくい位置に17㎜のボルト

外した後の写真。この位置に17㎜のボルトが取り付けられているイメージをしながらソケットとラテットレンチで外そう。

見えにくい位置だがそこまで作業しづらいわけではなかった。

この位置につけられている

問題は手前の17㎜。

こちらも見えにくい位置にあるが、問題は作業スペース。

コルゲートチューブがなくても作業はしづらい

ソケット+ラチェットレンチでボルトの頭まで届くんだが、スペースが狭くて全然力が掛けられない…。

ラチェットレンチ手前のハンドルがラジエターに当たってしまって緩める角度が取れない…。製造から17年経った固着は伊達じゃない。…かといってスペースを空けるためにラジエターを外すのはもっとしんどい。

色んな長さのハンドルで試したが結局無理だったので、あきらめて急遽アストロプロダクツへ買い出し…。

ラチェットの頭が折れるタイプの工具「ダブルスクエアスピンナハンドル」を2,508円で購入。

ハンドルをどこにも接触しない角度にして力を加えたことでようやく17㎜のボルトが外れた。外したラジエーターファンの辺りにハンドルがくるぐらいがちょうど力が掛けやすい角度だったと思う。

2本のボルトが外れて、ようやく古いセルモーターが取り外せた。

追加の出費も痛いが、それよりも腰が悲鳴を上げている。腰痛持ちにはDIYセルモーター交換はおすすめしない。

旧セルモーターからステーを新セルモーターに移植する

旧セルモーター本体についていたステーは新セルモーターに付け替えて再利用しなくてはいけない。

ナット1つで固定されているだけなので、忘れないようにすぐやってしまおう。

付け替えたら旧オルタネーターは返送用の箱にしまってOKだ。

戻す手順|ノックセンサーの取り付けから

一緒にノックセンサーを交換するならば、まずノックセンサー本体だけを車体側に取り付けよう。

CL7のノックセンサーの品番は「30530-PRC-003」でS2000なんかと共通の品番らしい。

ちょっとネジ山の全長が長めだったが、問題なく取り付け・使用ができた。

ノックセンサーの取り付けには24㎜のディープソケットが必要。

ディープソケットにノックセンサーを入れて…。

取り付けイメージがこんな感じになるので…。

こんな取り付け方になる。

カプラーはセルモーター本体を取り付けた後にするのがおすすめ。

セルモーター本体をつけた後にノックセンサーのカプラーをつけよう

カプラーをつけてしまうと、セルモーターのボルトが取り付けにくくなってしまうからだ。

セルモーターを2本のボルトで固定する

奥の14㎜と手前の17㎜のボルトを固定しよう。

端子の取り付けや、チューブのステー固定は後回しに。もちろんボルト取り付けの作業をしやすくするためだ。

セルモーターの端子を2つ取り付ける

奥のナットで取り付ける端子の方から作業しよう。

ナットを締めたあとは防水カバーが全面をしっかり覆っていることを確認しよう。

手前の端子は差し込むだけで簡単だが、こちらも取り付けたあとに防水カバーがしっかり覆われているか確認。

どちらの端子も防水カバーでしっかり覆うこと

端子をまとめたチューブをステーに固定する

パチッとはめ込むだけ。工具もいらない。

※ノックセンサーのカプラーを取り付ける

車体側にノックセンサーが固定できていれば、正面からカプラーを差し込むだけでOKだ。

インマニカバーをつける

セルモーター付近のボルトやカプラーなどの作業が完了していれば、インマニカバーを戻してOK。

もともとセルモーター付近の明るさを確保するためにしていたためだ。

カバー裏側中央の穴とエンジン側のボルトの位置を合わせてカバーをはめる。その後左右のボルトにナットをつけて固定しよう。

ラジエーターファンを取り付ける

ボルト穴の位置を合わせて戻し、左右2個所のボルトで固定する。

ワッシャーを落とさないよう注意。

ボルトが固定できたらラジエーターファンの向かって左側(運転席側)の2カ所のカプラーをはめ込もう。

リザーブタンクを取り付ける

タンクの底の位置を合わせたら左右の2カ所をボルトで固定する。

スペースは狭めなので、こちらもワッシャーやボルトを落とさないよう注意。

ボルトが固定できたらリザーブタンクのホースをラジエーターキャップ横のパイプに接続する。

根元までしっかりと差し込もう。

バッテリーのマイナス端子を取り付ける

最後にバッテリーのマイナス端子を戻して作業は完了だ。

エンジンをかけて不自然な音がしないか、今回取り外したラジエーターファンやリザーブタンク辺りに異常がないかチェックしよう。

特にラジエーター周りのトラブルがあると冷却水が漏れてエンジンがオーバーヒートしかねないので、2,3日は異常がないかチェックすると安心だろう。

セルモーター交換後は音でわかるぐらいの変化あり

エンジンをかけたときはちょっと感動した。

「キュュウゥゥゥーン」とでもいうほど快調にセルが回りエンジンがかかったからだ。

交換してからおよそ2ヵ月後にこの記事を書いているが、毎日変わらずエンジンスタートは良好なままである。

大変だったけど交換してよかったなぁって達成感に浸っている。

車のセルモーター交換|かかった総額はいくら?

まずリビルトのセルモーター本体が26,354円。

セルモーター本体のボルト脱着に使った工具「ダブルスクエアスピンナハンドル」が2,508円。

ノックセンサー本体が3,410円。

ノックセンサーの脱着に使った24㎜ディープソケットが1,287円。

DIY交換にかかった総額は33,559円だった。

ディーラー作業だとセルモーターのみの交換で50,000円超えだったことを考えると、それなりに費用を抑えることができた満足している。

車のセルモーター交換|ポイントまとめ

今回のDIY交換によって得られた経験・ポイントをまとめておく。

「自分でやってみようかな」と考えている人の判断のひとつになれば幸いである。

・セルモーター本体の位置は車種によっては作業しづらい場所にある

・「一緒に交換した方がいいもの」を下調べしておくのは重要

・作業の途中で工具が必要になったとき用にマイカー以外の”足”を確保しておくこと

・腰痛持ちはやらん方がいい

長文を最後までご覧いただきありがとうございます。

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