ちょうど我がアコードユーロRCL7の走行距離が90,000㎞を超えた夏頃。馴染みのホンダディーラーの整備士さんに「オルタネーターの異音出始めてるんでそろそろ交換してください」と言われてしまった。
8万㎞の中古で購入していたから音の変化に気づかなったのだが、動画サイトで新品と劣化品の動作音を聞き比べたら、自分のユーロRは明らかに劣化品の音がしている。
最悪走行中にいきなり自走不可能になる可能性もあり、生きた心地がしない。
ちょうどそのころ70kmぐらい離れた県内の事業所に毎日通っていたんだ。高速道路上で停止しては困るので交換を決意。
この記事ではホンダディーラーに見積もった金額と、DIYで実施したときの金額や作業手順を紹介する。
7万㎞を超えてきている人は予防の情報としてぜひ最後まで見ていってほしい。
オルタネーター交換|ディーラーで掛かる費用は?
見積もってもらった結果がこちら。
総額で12万円…。オルタネーター交換だけに絞っても6万越え…。
「ジェネレーターASSY」の項目ががオルタネーター本体なのだが、リビルト品にもかかわらず52,800円(技術料が+9,900円)もする。
そこにオルタネーター周辺の消耗部品たちもついでに…って感じでウォーターポンプやらオートテンショナーやら諸々が加わっての金額である。
作業内容や部品代を見れば決して高くない妥当な金額だが、何とかもう少し抑えることはできないか作業内容を調査。
み〇カラや先駆者たちのブログを見る限りなんとかDIYできそうな見込みだったので、今回も自分でやってみることにした。その経過や新たに必要になった工具なんかもまとめておきたいと思う。
これからDIYにトライしようとしている人の参考になれば幸いである。
オルタネーター交換|どれぐらいの時期で交換する?
一般的に普通自動車のオルタネーターの寿命は10万㎞前後だと言われる。
筆者も9万㎞で異音が出ているし、諸先輩方の記事を見ても10万㎞前後で突然死したりしてレッカーされていたりと、ググってはじめに出てくる情報に誤りはなさそうだ。
オルタネーターに異常が出るとバッテリーの警告灯が出て、最悪の場合は走行中にいきなり”自走不能”になる。怖すぎ。
オルタネーター交換|自分で作業するなら信頼性の高いものを注文
筆者のアコードユーロR_CL7のオルタネーターは見る限り新車のときから交換している様子はない。
DENSO製のオルタネーターがついていたが、ディーラーが手配してくれるリビルト品はDENSO製のリビルト品ではないとのことで「信用できそうな製造・販売元であれば通販で手配してもいいのでは」と金額を見て渋い表情をしているこちらを見た整備士さんがアドバイスをくれた。
ここでいう”信用できそうな”という条件は
「①使用済み部品の返送(コア下取り)が必須であるか」
「②注文時に車検証を元にした適合確認を求めてくるか」
を最低でも見て欲しいとのこと。
不自然に安いリビルト品はこの条件が不要になっていて、ハズレを引くことが多かったそうだ。いつも活きた情報をくれてありがとう整備士さん。
そんなこんなで自分が注文したのはこの「部品堂」というショップ。①②の条件を満たしたうえで2年保証付きのオルタネーターだ(購入時は24,000円弱)。
この記事を書いてる今は交換してからすでに6ヵ月が経過しているが、まったくのノートラブル。
同じ部品堂さんからリビルトのセルモーターも注文したが、こちらも交換後2ヵ月まったく以上なくビュンビュン動いてくれている。とりあえずは安心できそうだ。
自分でDIY作業した費用は25,000円ほど
まずオルタネーター本体が24,000円弱。
そしてオートテンショナーを動かすときに使った全長370㎜の超ロングメガネレンチが1,400円。
ディーラー作業との比較で37,000円ほど節約できたことになる。
このあと紹介する手順を見て、自分でできそうならチャレンジするのもアリだと思う。
一緒にセルモーター+ノックセンサーの交換がおすすめ
この記事ではオルタネーターだけの交換手順を紹介するが、作業する日程に余裕があってプラス3万円ほど出せるなら、一緒にセルモーター+ノックセンサーの交換を強くおすすめする。
というか筆者はオルタネーター交換とセルモーター交換を一緒にやらなかったことをとても後悔している。オルタネーターを外すとセルモーター交換の作業スペースが広くとれるので、作業の難易度がグッと下がるんだ。
詳しくは別記事で紹介しているので合わせてご覧いただきたい。
オルタネーター交換|自分で交換をDIY_アコードユーロRCL7
それではここからがオルタネーターの交換手順だ。
筆者のアコードユーロR_CL7型の写真で紹介していく。
バッテリーのマイナス端子を外す
オルタネーターは常時電源が流れているので、作業を始める前に必ずバッテリーのマイナス端子を外す。
オートテンショナーを奥に動かしファンベルトを外す
オートテンショナーの中心にある14㎜のボルトにメガネレンチをかけて手前側に引けば、ファンベルトが緩む。
緩んだところでベルトを外すのだが、短いレンチでは手前に引くのに精一杯でベルトを外す余裕がなくなる。
そのため今回のために全長370㎜の超ロングメガネレンチを購入した。
体重をかけて緩められることでラクラクに対応できた。整備士さんからも無理なく作業するには長くて頑丈なレンチがいると言われていたが納得である。
写真はオートテンショナーもアイドルプーリーも外れた状態。
ファンベルトを横にずらしておくだけでいい。元に戻すのがめんどくさくなるからね。
アイドルプーリーを外す
手前と上部のボルト2本を外すだけ。
アイドルプーリーはブラケットごと外す。
外したボルトやナットが増えてくるので、混ざらないように別々のトレーで管理すると安心。
オートテンショナーを外す
オートテンショナーも取り外す。
取り付けのボルトは手前に1本、奥に1本(見えにくい)、さらにテンショナーの中心のボルトも外せばOK。
オルタネーターのC端子を外す
オルタネーター正面のカプラーはツマミを押しながら外すだけ。
B端子、C端子をまとめたコードが小さなステーにクリップ留めされているので、こちらもラジオペンチなどで外す。後述するがこの小さなステーはリビルト品に付け替えなくていけないので忘れないように。
オルタネーターのB端子を外す
オルタネーター右側の側面にB端子がある。
ゴムっぽいカバーをずらして、12㎜のナットを外せばB端子(丸型端子)が外せる。
作業場所が狭いのでナットを落とさないように注意。
オルタネーターを外す
オルタネーター本体を固定しているボルトは3本。上部に1本、下部に2本。
本体が落ちないようにするために上部のボルトは最後に外そう。
下部のボルト2本が1番大変な作業になる。
12㎜のボルトだが空間が狭いので、使える工具が限定される。
作業を始める前に手持ちの工具でボルトに届くか試しておいた方がいいと思う。
筆者は長さ60㎜ほどのディープソケットとラチェットレンチでなんとか届いたのでご参考に。
オルタネーター手前(バンパー側)のラジェターファンを外せば作業はとてもしやすくなる。
セルモーターも一緒に交換するならば、ラジエーターファンを先に外しておけばこの2本のボルトもラクに外せそうだ。
旧オルタネーターからクリップを外しリビルト品に付け替える
ボルト3本を外してオルタネーター本体を取り出したら、古いオルタネーターについていたクリップを外して、リビルト品に付け替えよう。
ナットを1本外すだけで簡単に付け替えができる。
コア返却してしまうと返してもらえないので忘れないように。
同じ手順で部品をつけていく
先ほどと逆の順番で取り付けていく。
①オルタネーター上部のボルト1本
②オルタネーター下部のボルト2本
③B端子(丸型端子)をボルトに戻し、ナットを取り付ける。
④B端子を覆うゴムのカバーを取り付ける。全体が覆えるようにしっかりと。よじれてすき間ができやすいので注意。
⑤C端子(カプラー)をはめる。
⑥古いオルタネーターから移設したステーにコードクリップをはめる。
⑦オートテンショナーの中心のボルトを取り付けて、残りのボルト2本も取り付けてる。
⑧アイドルプーリーを2本のボルトで取り付ける。
⑨ファンベルトを戻すが少し大変だ。
まずオートテンショナー以外にベルトをかけてから、先ほどの超ロングメガネでプーリーを手前に移動させ、その隙にオートテンショナーにベルトを掛ける、という手順になる。
文字で書くとかんたんに見えるが、かなり力がいるので手順をリハーサルしてから作業した方がいい。ベルトとプーリーに挟まれて痛い思いをしないよう注意。
⑩ファンベルトがすべてのプーリーに掛かっていることが確認できたら、バッテリーのマイナス端子を取り付ける。
⑪エンジンをかけて異音がなければ作業は完了だ。
CL7アコードユーロR|オルタネーターは古い本体の返却が必要
今回筆者がオルタネーターを購入した部品堂さんは、古いオルタネーターの返却が必要だ(コア返却)。
オルタネーターが届いたときの段ボールと緩衝材を使ってそのまま梱包するだけ。
返送用にと佐川急便の着払い送り状が付属しているので、送り主欄だけ記入してあとは佐川急便に持ち込むだけ。
佐川急便の営業所が遠ければ集荷を無料で依頼することも可能なので安心だ。
DIYに挑戦するときは慎重な準備のうえでトライし、無理だと判断したならば整備工場にお願いしよう。
今回交換したオルタネーターはこちら。
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